短期大学士(読み)たんきだいがくし

大学事典 「短期大学士」の解説

短期大学士
たんきだいがくし

短期大学を卒業した者に対して,当該短期大学より授与される学位。短期大学を卒業した者については,1991(平成3)年度より「準学士(日本)と称することができる」として,準学士の称号を付与する制度が存在したが,アメリカ合衆国の2年制カレッジ卒業者に授与される「Associate of Arts: A.A.」,「Associate of Science: A.S.」は学位(degree)として認知されていること等から,日本においても短期大学卒業者に付与される称号を,法令上の「学位」として位置づけることを求める気運が短期大学関係者を中心に高まった。そのため,学校教育法ならびに学位規則を改正し,2005年10月以降に短期大学を卒業した者に対して,短期大学士の学位が授与されることとなった。なお,短期大学士の学位の授与にあたっては,ほかの学位と同様に適切な専攻分野の名称を括弧書きで付記することとされている。
著者: 濱中義隆

出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「短期大学士」の意味・わかりやすい解説

短期大学士
たんきだいがくし

短期大学卒業者に与えられる学位。短期大学を卒業した者については長らく学位、称号の規定がなかったが、学校教育法の数次改定により、1991年(平成3)以降は準学士の称号が付与され、さらに2005年(平成17)に「短期大学士」制度が創設されて、2006年3月の卒業生から学位が授与されるようになった。これは短期大学の教育機関としての制度的位置づけを明確にすることや、短期大学の卒業生が外国の大学に留学する場合、あるいは日本の短期大学に留学していた学生が帰国して就職する場合などを考慮して、国際的な通用性の確保を図ったものである。

[編集部 2024年3月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例