石場(読み)いしば

精選版 日本国語大辞典 「石場」の意味・読み・例文・類語

いし‐ば【石場】

[1] 〘名〙
① (「石庭」とも書く) 石でできている平らな場所。石の広場。また、石を敷いた通路。
※醍醐寺新要録(1620)「石場事〈略〉中央一返に石をたたみ敷満也。中央の石は高し、左右の地はひきし、是を石庭と云」
※幸木(1948)〈半田良平〉昭和一二年「蝙蝠嶽(かうもりだけ)のいただきは広き石庭(イシバ)にて霧ひとしきり外(そ)れてゆきたり」
② 石を置く場所。石置場。
随筆・飛鳥川(1810)「藤堂和泉守揚場より、駒留の入江までは石場也」
[2] 江戸時代、深川にあった岡場所の一つ。万治一六五八‐六一)頃、幕府の石置場であったのでこの名がある。のち、古石場、新石場に分かれた。また、そこの遊女
※洒落本・辰巳之園(1770)序「新地入船、石場、三間堂を譬て爰(ここ)に楽む。姉女郎(おいらん)あれば、年廻(としま)有」

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