石突(読み)いしづき

精選版 日本国語大辞典 「石突」の意味・読み・例文・類語

いし‐づき【石突】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 建造物の土台とする石を突き固めること。また、その土台。
    1. [初出の実例]「五常の中にても信が肝要なるほどに、仁・義・礼・智・信と次第して、一の石づきにをいたぞ」(出典:春鑑抄(1629)信)
    2. 「はや石突(イシヅキ)柱立すぎて屋根葺(ふ)くばかりの日までも」(出典:浮世草子・椀久一世(1685)上)
  3. 刀剣のさやの末端部。また、そこを包む金具。こじり。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
    1. [初出の実例]「もののけはひして、御大刀のいしづきをとらへたりければ」(出典:大鏡(12C前)二)
  4. 槍、矛、薙刀(なぎなた)、また、杖、蝙蝠傘(こうもりがさ)などの柄の端の、地面を突く部分。また、そこを包む金具。
    1. [初出の実例]「二尺五寸の小長刀の石づきを取延べて」(出典:太平記(14C後)一六)
  5. 相手を突く兵術。
    1. [初出の実例]「棒をつかう兵法に、しばなぎ、いしつき」(出典:幸若・信太(室町末‐近世初))
  6. きのこ類の根もとの、かたい部分。
    1. [初出の実例]「何に入る事じゃやら、松茸の石づき迠(まで)取よせて」(出典:浮世草子・世間胸算用(1692)二)
  7. 竹の根の、地中に埋もれたままくさったもの。薬として用いる。
  8. (ふんどし)を作る布の、両端を細く折って縫った部分。〔随筆守貞漫稿(1837‐53)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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