土性区分の一つ。土の粒子を細粒部分(粘土)、中粒部分(シルト)および粗粒部分(砂)に分けたとき、それらがほぼ等量に混じり合っている壌土に比べ、やや砂分が多い土をいう。かつて日本農学会法で定められた方法によると、全土重量のうち粘土分の占める割合が12.5~25%の範囲にある土の土性名称として、砂壌土という名があてられた。この場合シルト分や砂分の割合は問われない。また粘土の粒径は0.01ミリメートル以下としている。しかしこのような土粒分析を行わなくても、野外で訓練された指先の感触により、砂壌土を壌土または砂土と区別することは可能である。一方、国際法で定める土性区分があり、日本でいう砂壌土に近く名称も同じサンディローム(略記SL)がこの砂壌土にあたるとみてもよいが、厳密な土粒構成範囲は両者で一致しない。したがって砂壌土をsandy loamと訳したり、その逆の言い換えをすることは混乱のもとである。
砂壌土は沖積平野の自然堤防上や旧河道沿いの耕地、山地斜面の風化層の表土などによくみられ、細粒の礫(れき)を含むことも多い。
[浅海重夫]
中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...