土性区分の一つで、かつての日本農学会法により粘土分の重量組成割合が25~37.5%のもの。野外における指先の感触では砂とシルトと粘土がほぼ等分に混合している状態といわれるが、これより粗粒の土性である砂壌土および細粒に傾く埴(しょく)壌土との違いは、経験を積んで修得できる。国際法で規定されている土性区分のロームloam(略記L)におおよそあたるが、国際法のロームは粒径の3区分を表す三角座標上に設けた区画の一つであって、このロームの名称を壌土と訳すことは不適当である。壌土は土性のおおよその区分としての5段階のうち中央にあり、実際の土壌に観察される土性としてももっとも頻度の高いものといえる。とくに耕地土壌において、中庸の土粒構成をもつ壌土は、他の物理性(構造や粘性など)と相まって土壌の生産性を判断するうえで注目され、好ましいとされる土性である。
[浅海重夫・渡邊眞紀子]
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…国際法による土性区分では,粘土(径0.002mm以下)が15%以下,シルト(0.002~0.02mm)が45%以下,砂(0.02~2mm)が65%以下と定義される。ただ土性区分名として用いるとき,日本では壌土と呼ぶのがふつうである。日本では,明治初年に関東地方の台地に分布する手ざわりが壌土質である風化火山灰を関東ロームと呼んだのに始まり,ロームといえば火山灰の風化物,とくに黒土の下方に現れる明るい褐色の風化火山灰層をさすようになった。…
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