砂鉢(読み)スナバチ

デジタル大辞泉 「砂鉢」の意味・読み・例文・類語

すな‐ばち【砂鉢】

焼き方の粗末な鉢。砂色をしている。
立花で、「砂の物」に用いる水盤状の花器陶製または金属製が多い。

さ‐はち【砂鉢/沙鉢/皿鉢】

《「あさはち(浅鉢)」の略》浅くて大きな磁器の鉢。

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精選版 日本国語大辞典 「砂鉢」の意味・読み・例文・類語

さ‐はち【砂鉢・皿鉢】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「浅鉢(あさはち)」の略 )
  2. 浅くて大きな鉢。浅い磁器の鉢。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
  3. さはちりょうり(皿鉢料理)」の略。
  4. (ひたい)に見立てていう語。
    1. [初出の実例]「立向かわん者あらば、さはちを掛けて胸板まで、切先外しに深々と、しの字を書いてやるべいは」(出典:仮名草子・ぬれぼとけ(1671)序)

すな‐ばち【砂鉢】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 焼き方の粗末な鉢。砂色をしているところからいう。
    1. [初出の実例]「夕暮は化たそうなる手長蛸 砂鉢計か残る松かせ」(出典:俳諧・西鶴大矢数(1681)一)
  3. 華道初期の頃用いられた、花を挿すために砂を盛った鉢。鉄または木製の大型なもの。
    1. [初出の実例]「砂鉢や花の蓮の香に匂ひ 初秋七日凉風ぞふく」(出典:俳諧・信徳十百韻(1675))

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