硫化金(読み)リュウカキン

化学辞典 第2版 「硫化金」の解説

硫化金
リュウカキン
gold sulfide

】硫化金(Ⅰ):Au2S(426.00).ジシアノ金(Ⅰ)酸カリウムK[Au(CN)2]・2H2Oの水溶液に硫化水素を飽和させ,塩酸酸性にすると銀灰色沈殿として得られる.乾燥すると黒褐色となる.240 ℃ で分解して金と硫黄を生じる.水,希酸には不溶で,コロイド状となる.王水によって酸化される.硫化アルカリに溶け,M[AuS],M3[Au S2]を生成する.[CAS 1303-60-2]【】硫化金(Ⅲ):Au2S3(490.13).テトラクロロ金(Ⅲ)酸リチウムLi[Au Cl4]の無水エタノール溶液に硫化水素を通じると,黒色粉末として得られる.密度8.75 g cm-3.200 ℃ で分解して金と硫黄を生じる.水に不溶.硫化アルカリ,シアン化アルカリには錯イオンを生じて溶ける.写真感光材料に用いられる.[CAS 1303-61-3]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む