(読み)そね

精選版 日本国語大辞典 「磽」の意味・読み・例文・類語

そね【磽・&JISED45;】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 石が多く地味のやせた土地。
    1. [初出の実例]「浅茅原 小贈禰(をソネ)を過ぎ もも伝ふ 鐸(ぬて)ゆらくもよ 置目来らしも」(出典:日本書紀(720)顕宗元年二月・歌謡)
  3. 岩の丘。〔改正増補和英語林集成(1886)〕

磽の補助注記

( 1 )地名には「曾根(禰)」「曾根崎」「大曾根」「中曾根」など「そね」を称するところは多い。方言として山の地勢をいい、地名の多くはそれらにちなむものであろう。
( 2 )「すね(脛)」と同源として、本来は山の稜線を意味し、そこからやせた土地へと分義したとする説もある。「おね(尾根)」「うね」との関連も考えられる。
( 3 )「石根(いそね)」の略ともいわれるが、「いそ(石)」の「そ」が甲類なのに対し、書紀例の「贈」は乙類であるから疑問。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android