神懸・神憑(読み)かみがかり

精選版 日本国語大辞典 「神懸・神憑」の意味・読み・例文・類語

かみ‐がかり【神懸・神憑】

〘名〙
① 神に祈っているうちに恍惚状態になり、異様な動作をしたり、あらぬことを口走ったりして、神の霊がその人に乗りうつったかと思われるようになること。また、その人。かむがかり。かんがかり。〔改正増補和英語林集成(1886)〕
② (比喩的に) ものの考え方が極端に飛躍していたり、超自然的なものの存在を認めたりすることや、その人をいう語。
文化政治(1941)〈津久井龍雄〉文化について「現代日本神がかり大流行の日本だといはれる」

かみ‐がか・る【神懸・神憑】

〘自ラ五(四)〙 (「かみかかる」とも)
神霊が乗り移る。
日本開化小史(1877‐82)〈田口卯吉〉一「大物主神侍姫に神(カミ)かかり給ひて曰く」
神懸かり②の状態になる。
闘牛(1949)〈井上靖〉「さうした時の津上の態度には、頭の冴えといふよりも、少々神がかったやうなところが感じられた」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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