朝日日本歴史人物事典 「神谷定令」の解説
神谷定令
生年:生年不詳
江戸後期の和算家。江戸幕府の普請役。藤田貞資の高弟。独自の研究にはみるべきものがないが,会田安明との論争で知られる。普請役時代の会田と同僚であった神谷は,藤田へ会田の紹介の労をとったが,まもなく両者は会田の算額の問題をきっかけに20年におよぶ論争を始めた。間に立った神谷は師への責任を感じたのであろう。天明7(1787)年の『非改精算法』など5つの書を著し,会田の攻撃に対して藤田を強力に擁護した。<参考文献>日本学士院編『明治前日本数学史』4巻
(佐藤賢一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報