福島藤助(読み)フクシマ トウスケ

20世紀日本人名事典 「福島藤助」の解説

福島 藤助
フクシマ トウスケ

明治・大正期の実業家 福島醸造社主;弘前市商工会長。



生年
明治4年2月2日(1871年)

没年
大正14(1925)年7月6日

出生地
青森県弘前市

経歴
16歳で大工となり、棟梁になることを志すが、日清戦争後の好況に乗じて明治29年酒造業に転じた。以後、醸造所経営と同時に醸造法研究にも取り組み、まず酵母の直接醸造法による速成醸造を開発して日露戦争後の戦勝ムードの中で大いに売り上げを伸ばし、次いで通年酒造を可能にした四季醸造を開発した。40年には福島酒造会社を設立して大規模な醸造所を建造し、次いで大正7年清水村(のち弘前市)にも新工場を建てて富名醸造株式会社を設立、さらに11年には福島酒造会社を株式会社に改組。その一方で、製糸業や発電事業にも着手、また弘前市商工会長や弘前商業会議所議員・弘前電灯株式会社役員などを歴任するなど弘前地方の経済界発展に大きく貢献した。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「福島藤助」の解説

福島藤助 ふくしま-とうすけ

1871-1925 明治-大正時代の実業家。
明治4年2月2日生まれ。青森県弘前(ひろさき)の人。大工から酒造業に転じる。速成醸造法と画期的といわれた四季醸造に成功し,大正11年福島醸造を創立。近代的工場生産により,東北・北海道首位生産量をほこった。大正14年7月6日死去。55歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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