私的諮問機関政治(読み)してきしもんきかんせいじ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

私的諮問機関政治
してきしもんきかんせいじ

戦後の歴代内閣の中で最も私的諮問機関を利用した中曽根内閣の政治手法を批判的にいう言葉。行政府には各種の審議会が置かれ,世論や利害関係団体の意見,あるいは専門的な知識を行政に反映させているが,審議会と同じ機能を果たしているものの,法令に根拠を持たないものもある。それを一般に私的諮問機関という。内閣や各省庁が政治状況に応じて自由に設置することができるために,マスコミの共鳴と相まって内閣などによる課題の重要性の操作,あるいは当面する重要問題に対する内閣などの取り組みの姿勢を形として示すという象徴的な意義を持つ。さらに,その審議や提言を通じて内閣が目指す方向に国民世論を誘導する役割を演じることもある。

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