称唯(読み)いしょう

精選版 日本国語大辞典 「称唯」の意味・読み・例文・類語

い‐しょう ヰ‥【称唯】

〘名〙 (「称唯(しょうい)」を「いしょう」と逆に読んだもの) 宮中官人天皇の召しを受けたとき、「おお」あるいは「おし」と、口をおおって声を発して答えること。〔続日本後紀‐承和九年(842)五月壬戌〕
宣胤卿記‐永正一四年(1517)正月九日「称唯(イセウ)。せういと書て、さかさまによむ也。唯は仰を領承の詞也」

しょう‐い ‥ヰ【称唯】

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デジタル大辞泉 「称唯」の意味・読み・例文・類語

い‐しょう〔ヰ‐〕【唯】

宮廷で、天皇に召された官人が口を覆って「おお」と応答すること。
「高く―してまかり立ちて」〈愚管抄・三〉
[補説]「称唯」を「いしょう」と転倒して読むのは、「譲位」と音が似ているので、それを避けたものといわれる。

しょう‐い〔‐ヰ〕【称唯】

いしょう(称唯)

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