空港整備特別会計(読み)くうこうせいびとくべつかいけい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「空港整備特別会計」の意味・わかりやすい解説

空港整備特別会計
くうこうせいびとくべつかいけい

日本の空港建設整備,運営にかかわる歳入・歳出を扱う特別会計制度。1970年制定の空港整備特別会計法(昭和45年法律25号)に基づいて導入された。それまで空港にかかわる収入と支出は国の一般会計に含まれていたが,財源と支出の関係を明確にして受益者負担の程度を明らかにするとともに,空港整備の財源を確保するために設けられた。これにより航空機燃料税,空港使用料(着陸料,航行援助施設利用料)などを財源とすることが可能となった。また長期負債によって空港整備を行なうための借入能力も付与された。こうして 1967年度から開始された空港整備 5ヵ年計画は財源措置が弾力化され,それまで航空需要の伸びに比して設備投資の遅れていた空港整備計画に資することとなった。歳出なかでは環境対策費として近隣住民への移転補償,防音工事,緑地整備などの費用も少なくない。2008年度から道路整備特別会計など 4特別会計と統合され,空港整備特別勘定として社会資本整備事業特別会計の一つとなった。

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