空釈寺(読み)くうじやくじ

日本歴史地名大系 「空釈寺」の解説

空釈寺
くうじやくじ

[現在地名]多気町三疋田

三疋田さんびきだ北部集落の櫛田くしだ川辺にある。山号小園山。真宗大谷派。本尊阿弥陀如来。創建不明であるが、本堂西側の観音堂はかつて田見山霊山れいざん寺といい、本尊の十一面観音菩薩二体は藤原時代中後期の作である。天明六年(一七八六)霊山寺観音略縁起(当寺蔵)によると、昔三疋田村の南、高山に伽藍を建て二体の十一面観音を安置したが、風雨時には参拝しにくい所であったので今の地に移し、江戸時代隠元が「玉毫光」の真筆を与え本堂に掲げ、安永三年(一七七四)黄檗宗相可法泉おうかほうせん寺八代冬岳を招き住職としたという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android