突崩す(読み)ツキクズス

デジタル大辞泉 「突崩す」の意味・読み・例文・類語

つき‐くず・す〔‐くづす〕【突(き)崩す】

[動サ五(四)]
積み上げてあるものなどを突いて崩す。「積もった土砂を―・す」
進み入って相手方を乱れさせる。「敵の陣営を―・す」
弱点などをついて、確固としていると思われるものを乱す。「アリバイを―・す」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「突崩す」の意味・読み・例文・類語

つき‐くず・す‥くづす【突崩】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. 積みあげてあるものや整っているものなどを突いてくずす。
    1. [初出の実例]「水池に多く満ける程に、其の穴本として堤被突頽(つきくづされ)にけり」(出典今昔物語集(1120頃か)三一)
    2. 「たがひに盤の上にて手をねぢあい、あげくの事に黒白の石をつきくずし」(出典:咄本・軽口露がはなし(1691)五)
  3. 戦陣などで、突き入って敵陣を乱す。
    1. [初出の実例]「衝は合戦の時、一番にかかる車ぞ。其をだにつきくづせばかうぞ」(出典:両足院本山谷抄(1500頃)九)
    2. 「味方は運に乗ったれば二三度四五度つきくづし」(出典:浄瑠璃・用明天皇職人鑑(1705)五)
  4. 相手の弱点などを突いて、その立場や考え方などを動揺させる。
    1. [初出の実例]「お延の自分に対する信用を、女に大切な其一角に於て突(ツ)き崩(クヅ)すのは」(出典:明暗(1916)〈夏目漱石〉九七)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android