普及版 字通 「窈」の読み・字形・画数・意味


10画

[字音] ヨウ(エウ)
[字訓] おくゆかしい・おくぶかい・あでやか

[説文解字]

[字形] 形声
声符は幼(よう)。幼は糸束を拗(ね)じる意で、ゆるくまがりくねる意がある。〔説文〕七下に「深なるなり」とあり、〔荘子、在宥〕に「至は窈窈冥冥たり」という。〔詩、周南、関雎〕「窈窕(えうてう)たる淑女は 君子の好逑(かうきう)」の〔毛伝〕に「窈窕は幽なり」とみえ、婦人の妖冶の姿をいう。山中の奥深いところをも、窈窕という。

[訓義]
1. くらい、ふかい。
2. おくゆかしい、おくぶかい。
3. あでやか、うつくしい。
4. (よう)と声義同じ、とおくはるか。

[古辞書の訓]
名義抄〕窈 トホシ・サヒシ・ヨシ・カスカナリ/窈窕 タヲヤカナリ 〔字鏡集〕窈 カスカナリ・フカクトホシ・シヅカナリ・ヨシ・トホシ・ミヤビカ・サビシ

[語系]
窈・黝・幽yuは同声。y、奧(奥)ukも声近く、奥深く、暗い意がある。杳・yも暗くはるかなものをいう。

[熟語]
窈靄・窈窈鬱窈糾窈姿窈深・窈然・窈窕・窈窈眇窈渺窈昧窈妙・窈冥窈悠窈窈
[下接語]
清窈・悠窈・遥窈

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

ビャンビャン麺

小麦粉を練って作った生地を、幅3センチ程度に平たくのばし、切らずに長いままゆでた麺。形はきしめんに似る。中国陝西せんせい省の料理。多く、唐辛子などの香辛料が入ったたれと、熱した香味油をからめて食べる。...

ビャンビャン麺の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android