竈門庄(読み)かまどのしよう

日本歴史地名大系 「竈門庄」の解説

竈門庄
かまどのしよう

近世内竈門うちかまど村を中心とした地域に比定される宇佐宮神宮寺弥勒寺領庄園。同寺の根本所領で、「聖武天皇之御施入、慈尊第一御鉢田」であった(嘉禄三年正月日「弥勒寺公文所下文案」北正樹文書)。天平感宝元年(七四九)六月二三日、弥勒寺学分として墾田一〇〇町が勅施入されたことにより成立したとみられる(「聖武天皇施入勅願文」正倉院文書)。建久八年(一一九七)のものと思われる豊後国図田帳宇佐宮弥勒寺領抜書案(到津文書)には「竈門郷百余丁 弥勒寺領 預所慶禅 地頭漆嶋定房」とある。豊後国弘安図田帳では「竈門庄八十町 宇佐弥勒寺領一本作百余町ママ五十三町 地頭職竈門次郎貞継法名道喜小坂村十七町 大将家法花堂別当僧都御房、平陽・立小野村十町鶴見加納、大友兵庫入道殿」とあり、この時期には本庄小坂おさか村・「平陽・立小野村」および「鶴見加納」からなっていたことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android