精選版 日本国語大辞典 「立ち消える」の意味・読み・例文・類語 たち‐ぎ・える【立消】 〘 自動詞 ア行下一(ヤ下一) 〙 [ 文語形 ]たちぎ・ゆ 〘 自動詞 ヤ行下二段活用 〙① 雲や煙などが立ちのぼってやがて消えていく。[初出の実例]「夕べの空の雲の波、月の行くへに立ち消えて」(出典:謡曲・八島(1430頃))② 炭火やろうそくなどが燃え尽きる。[初出の実例]「をのづから蝋燭たち消(キエ)、心は闇となりぬ」(出典:浮世草子・男色大鑑(1687)二)③ 炭火やろうそくなどが、燃え尽きないで、途中で消える。[初出の実例]「堅炭が形のまますっかり立ち消えてゐて」(出典:今年竹(1919‐27)〈里見弴〉焼土)④ 転じて、物事や計画が途中で続かなくなる。実現をみないで、いつの間にか取りやめになる。とぎれてなくなる。[初出の実例]「とぼさんとする時咄し立きへる」(出典:雑俳・柳多留‐一二六(1833))「折角副長が提出した話頭も其れぎりで立消(タチギ)えて了った」(出典:別天地(1903)〈国木田独歩〉下) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例