立上(読み)たちあがり

精選版 日本国語大辞典 「立上」の意味・読み・例文・類語

たち‐あがり【立上】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 立ち上がること。
  3. 相撲で、仕切ってから、からだを起こすこと。
    1. [初出の実例]「機敏な錦は立上りに素早く左を差し」(出典:相撲講話(1919)〈日本青年教育会〉現代人気力士評判記其の二)
  4. 動作のしはじめ。また、行動を開始すること。
    1. [初出の実例]「国鉄労組の首切り反対闘争の立上りが又しても押えつけられてしまいました」(出典:松川裁判について(1958)〈広津和郎〉)
  5. 勢いをもりかえすこと。
    1. [初出の実例]「物質生活面に関するかぎり、表面的には予想もできなかった立上りを見せた」(出典:傷はまだ癒えていない(1958)〈中野好夫〉狐につままれたような再生)
  6. その道での初心者。それをはじめて、まだ間のない人。
    1. [初出の実例]「お酌の少女(タチアガリ)がおぼこだおぼこだとおもってゐるうちに」(出典:怪化百物語(1875)〈高畠藍泉〉上)
  7. 建築で、材が水平面や斜面から垂直に上ってゆく部分。また、その寸法

たち‐あげ【立上】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 江戸時代、和船の筒を挟んで立つ二本の帆柱の受け材。たてあげ。たてあま。〔改新造積り書(1838)〕
  3. (くつ)の部分の名。足首から上、脛(はぎ)をおおう。
    1. [初出の実例]「裘の袖を片敷、鉄放の薬袋を枕とし、前垂・たちあけ・ひつ敷などをしとねとし」(出典:上井覚兼日記‐心得書(1581))
  4. 機械を起動すること。
  5. 新しい企画などをはじめること。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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