立川山村(読み)たつかわやまむら

日本歴史地名大系 「立川山村」の解説

立川山村
たつかわやまむら

[現在地名]新居浜市立川山

新居郡の東南部に連なる赤石あかいし山脈をうがって北に流れる国領こくりよう川の本支流渓谷を中央に挟み、南北に細長く連なる急傾斜の山村。南は宇摩うま別子山べつしやま村、西は新居郡大永山だいえいやま村、東は同種子川山たねがわやま村、北は同東角野ひがしすみの・西角野両村に接する。

元禄一三年(一七〇〇)の領分附伊予国村浦記に「高八拾壱石七斗弐升 松平左京大夫知行 角野村枝郷立川山村」とある。西条藩領であったが宝永元年(一七〇四)以降幕府領となる。耕地はすべて谷壁の山畑で、米の生産がないため年貢は雑穀代納か銀納であった。村の最南端に立川銅山があり、村民の多くは銅山関係の荷物運送(中持)に当たり、その運賃で年貢を納め飯米を得ていた。

村内に別子銅山と同一鉱床で連なる立川銅山があり、また村が別子銅山と内海岸とを結ぶ最短通路にあたっていた関係から、別子開坑以来、川之江かわのえ代官などから西条藩に替地を与えて、立川山その他の村を幕府領に編入されるよう進言していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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