立消(読み)たちぎえ

精選版 日本国語大辞典の解説

たち‐ぎえ【立消】

〘名〙
① 炭火やろうそくが燃え尽くして消えてしまうこと。
※雑兵物語(1683頃)上「火もうつらないで立消も有もんだ」
② 火が十分に燃えないで中途で消えてしまうこと。
※飛騨国治乱記(17C前か)「何者か鉄炮を打懸奉る〈略〉御運強立消へしてあたらず」
③ 転じて、物事が中途で止むこと。計画などが、実現をみないで、いつのまにか取りやめになること。
※滑稽本・浮世床(1813‐23)二「話が立消(タチギエ)する」
④ 姿を消すこと。消えてなくなること。
※談義本・教訓雑長持(1752)五「身上の断滅(タチギヘ)した抹香売」

たち‐ぎ・える【立消】

〘自ア下一(ヤ下一)〙 たちぎ・ゆ 〘自ヤ下二〙
① 雲や煙などが立ちのぼってやがて消えていく。
※謡曲・八島(1430頃)「夕べの空の雲の波、月の行くへに立ち消えて」
② 炭火やろうそくなどが燃え尽きる。
※浮世草子・男色大鑑(1687)二「をのづから蝋燭たち消(キエ)、心は闇となりぬ」
③ 炭火やろうそくなどが、燃え尽きないで、途中で消える。
※今年竹(1919‐27)〈里見弴〉焼土「堅炭が形のまますっかり立ち消えてゐて」
④ 転じて、物事や計画が途中で続かなくなる。実現をみないで、いつの間にか取りやめになる。とぎれてなくなる。
※雑俳・柳多留‐一二六(1833)「とぼさんとする時咄し立きへる」
※別天地(1903)〈国木田独歩〉下「折角副長が提出した話頭も其れぎりで立消(タチギ)えて了った」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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