竜巌浦事件(読み)りゅうがんほじけん(その他表記)Yong-amp'o sakǒn

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「竜巌浦事件」の意味・わかりやすい解説

竜巌浦事件
りゅうがんほじけん
Yong-amp'o sakǒn

光武7 (1903) 年,ロシア朝鮮侵略基地として平安北道鴨緑江河口の竜巌浦を占領し,その租借を要求した事件。三国干渉以後,朝鮮に影響をもつようになったロシアは,この地が不凍港であるところから,鴨緑江沿岸の森林伐採権を得たのを機会に,その経営を理由に電信設備,兵舎倉庫などを竜巌浦に設置してその租借を要求した。朝鮮の支配権をめぐって対立していた日本は,この処置に反対し,朝鮮がロシアの圧力に屈して締結した租借協定に対して,協定無効を宣言した。この事件は日露戦争の導火線的役割をもった。

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