(読み)すくみ

精選版 日本国語大辞典 「竦」の意味・読み・例文・類語

すくみ【竦】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「すくむ(竦)」の連用形名詞化 )
  2. からだが急に硬直して身動きできなくなること。また、窮屈になること。ものごとが進行しなくなること。
    1. [初出の実例]「矢を放つと均く、馬のすくみ直りにければ」(出典:太平記(14C後)一一)
  3. 斎宮の忌詞で、仏像をいう。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「竦」の読み・字形・画数・意味


12画

[字音] ショウ
[字訓] つつしむ・おそれる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は束(そく)。束に悚(しよう)の声がある。〔説文〕十下に「(つつし)むなり」とし、字を立と束との会意にして、「自ら申束(しんそく)する」意とする。自らひきしめる意であるが、竦はおそらく聳と声義近く、すくむような姿勢をいう字であろう。ゆえに敬懼の意となるので、申束の意を以て束に従うのではない。

[訓義]
1. すくむ、つまだつ、のびあがる。
2. つつしむ、おそれる、おどろく、そのような心情を示すようす。
3. にわか、にわかにうごく。

[古辞書の訓]
名義抄〕竦 アガル・アグ・ノボル・ソバタツ・ウヤマフ・タツ・オソル・ウハル・イヨヨカナリ・イヨヨカニ・アラシ・ススム・ソビケリ/竦 アガリヌケテタリ 〔字鏡集〕竦 アラシ・ハサム・ヤカル・ハゲム・ススム・ヲハル・ヲソル・ノボル・ヌキツ・トル・タツ・アグ・ウゴカス・ウヤマフ・ソヒケリ・タチノボル・イヨヨカナリ・ヲヒケタリ・クハタツ・ソバタツ

[語系]
竦・悚・聳・慫siongは同声。身をすくめて立つ意から、その状態の心情をいう語となる。

[熟語]
竦意竦焉竦企・竦竦懼竦敬・竦・竦肩竦健・竦削・竦耳竦峙竦秀竦峭竦竦・竦心竦震・竦身・竦神・竦石・竦息・竦竦動・竦服竦抃竦慕竦勇・竦立竦論
[下接語]
岸竦・恐竦・喬竦・驚竦・翹竦・玉竦・孤竦・高竦・骨竦・峻竦・上竦・森竦・戦竦・争竦・直竦・天竦・林竦

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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