竹原井頓宮跡(読み)たかはらいのかりみやあと

日本歴史地名大系 「竹原井頓宮跡」の解説

竹原井頓宮跡
たかはらいのかりみやあと

奈良時代、平城京と難波宮なにわのみや(現東区)を天皇が行き来した時、竜田たつた道で山越えして河内へ出た所で宿泊した頓宮(行宮)の一つ。離宮ともよばれた。竹原井頓宮に宿泊した最初の天皇は元正天皇であろう。養老元年(七一七)二月一九日、和泉宮いずみのみや(現和泉市)難波宮からの帰途ここに至り、翌二〇日、河内・摂津二国ならびに造行宮司および専当郡司大少毅らに禄を賜った(続日本紀)。この行幸に際して、竹原井頓宮などの造営があったことがわかる。なおこれ以前、「続日本紀」大宝元年(七〇一)八月一四日条に河内国などに行宮を造営した記事があり、これを当頓宮ではないかとする見方がある。次は天平六年(七三四)三月一七日、聖武天皇が難波宮行幸の帰りに宿泊、一九日平城へ還御した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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