竹橋村(読み)たけのはしむら

日本歴史地名大系 「竹橋村」の解説

竹橋村
たけのはしむら

[現在地名]津幡町竹橋

津幡川中流(竹橋川とも)を横切る北陸街道に沿い、倶利伽羅くりから峠に続く山地の麓に位置。地名は昔大唐竹藪があり、川に竹の橋を架けたことに由来するという(「温故集録」加越能文庫など)。下街道行程記(加越能文庫)は「竹泊ともいひ、町中川有、橋長三間、この橋を竹橋ともいふ」と記す。慶長二〇年(一六一五)加賀藩によって竹橋宿に指定された。

〔中世〕

「源平盛衰記」巻二九によれば、寿永二年(一一八三)五月木曾義仲追討のため平氏軍の大手七万余騎が倶利伽羅山に向かい、その軍勢井家いのいえから「竹橋」を経て森下もりもと(現金沢市)まで連なったとみえ、同月一一日の合戦には、義仲軍の別動隊樋口兼光率いる三千余騎が、笠野かさの富田とみたを迂回して「竹橋ノ搦手」から攻撃したという。「義経記」巻七は、源義経一行が竹橋に宿泊、翌朝倶利伽羅山を越えて越中に落延びたと伝える。長享二年(一四八八)加賀の一向一揆蜂起に際し、富樫政親を救援する越中勢が森下・竹橋まで来たが、河北郡一揆によって撃退されたという(昔日北華録)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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