竹越 竹代(読み)タケコシ タケヨ

20世紀日本人名事典 「竹越 竹代」の解説

竹越 竹代
タケコシ タケヨ

昭和期の新聞記者,婦人運動家



生年
明治3年10月12日(1870年)

没年
昭和19(1944)年12月19日

出生地
備前国岡山(岡山県岡山市)

旧姓(旧名)
中村

学歴〔年〕
大阪梅花女学校〔明治22年〕卒

経歴
明治13年に父と死別し、母の手で育てられる。16年岡山におけるキリスト教の先駆者・金森通倫から洗礼を受け、キリスト教徒となった。22年に大阪梅花女学校を卒業後、新聞記者の竹越与三郎と結婚。23年徳富蘇峰の民友社に招かれた夫と共に上京し、「国民新聞」の創刊に協力。また、自身も同紙に寄稿するなど、日本初の女性新聞記者として活躍した。24年東京婦人矯風会委員となり、26年には日本基督教婦人矯風会の結成に参画。以来、その委員として一夫一婦制の確立を主張したほか、同士の矢島楫子らとともに廃娼や禁酒・禁煙運動を進めた。しかし、次男の誕生を機に文筆活動から離れ、夫が民友社を退社すると矯風運動からも身を引いた。のち曹洞宗に傾倒し、東京・大久保の金竜寺に参禅。さらに、晩年には天台宗にも興味を示した。編著に「婦人立志篇」「ウェスト女史遺訓」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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