笠居御厨(読み)かさいのみくりや

日本歴史地名大系 「笠居御厨」の解説

笠居御厨
かさいのみくりや

近世の笠居村を遺称地とし、香東こうとう川の左岸五色ごしき台の東麓から北東麓一帯に比定される。天暦一一年(九五七)二月二六日の太政官符(東宝記)に、「讃岐国香河郡笠郷」出身の綾公元包が得度して京都東寺へ入ったと伝えるが、これは笠居郷のことであろう。また嘉禎三年(一二三七)に没した山城石清水いわしみず八幡宮検校宗清の作成した同宮文書目録(石清水文書)の「一通 治安三年十月五日、宮寺判申庄園別記事」のなかに「讃岐国(中略) 平賀」とあり、笠居郷内平賀ひらがの地は治安三年(一〇二三)頃同宮領であった。鎌倉時代に笠居郷が伊勢社の御厨となっている点からみて、平賀庄は石清水八幡宮に魚介類を納める御厨的所領であったと推定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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