等価定理(読み)とうかていり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「等価定理」の意味・わかりやすい解説

等価定理
とうかていり

国債と課税とが資源配分に及ぼす経済的効果は等価であると主張する定理。古くは D.リカードによって唱えられ,新しくは R.J.バローによって唱えられた。国債は将来の課税によって償還される。したがって,国債の発行は,課税を現在から将来に繰延べることである。たとえば現在 100円で発行された国債が将来の満期時に元利合計 120円で償還される場合,この 120円は満期時の課税によって支払われる。この定理の前提,すなわち個人の合理的行動と資本市場の完全性が満たされている場合,ケインズ的な財政政策の効果に対する批判の根拠となりうる。なぜなら赤字国債による財政支出は,増税による財政支出と等価となり,可処分所得の減少による有効需要の相殺という事態が考えられるからである。

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