等値線(読み)とうちせん(その他表記)isogram; isometric line; isarithm

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「等値線」の意味・わかりやすい解説

等値線
とうちせん
isogram; isometric line; isarithm

ある事象の定量的な地図表現で,同じ値または同じとみなされる値の地点を地図上で連ねた線。土地の起伏を示す等高線,水底の起伏を示す等深線,天気図における等圧線,等温線,地質図の等層厚線などがその例である。等値線で表わされる事象は連続的に変動するものとみなされるので,原理的には隣接する2つの等値線の間に中間の値の等値線を補間によって挿入できる。人口分布のような個々の統計量が統計区ごとに存在する離散型分布の事象について,等値線的に表わした場合の線を等充線 isoplethと呼ぶ。等充線は等質とみなした区域の間の境界にすぎず,その線上にそのような値で表わされる地点があるとはかぎらない。人口密度の等密度線が例になる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android