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地質図 ちしつずgeologic map

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

地質図
ちしつず
geologic map

地殻の地表部に分布する岩石地層を,種類,岩相,年代などによって区分し,模様や記号などによって地形図上あるいは平面に示し,これらの分布範囲,層序関係,地質構造などを表した図面。純学術的な目的のほか,炭田,油田,鉱山などの地下資源開発や土木工事などに利用される。広義には平面の地質図のほか,地質柱状図地質断面図を合わせて地質図という。基本的なものは産業技術総合研究所地質調査総合センターで作成している5万分の1図,20万分の1図,50万分の1図などであるが,各県地質図,土木地質図,油田地質図,表地質図など特殊なものも数多い。地質図は通常の地図に比べ1図葉中の精度が均一でなく,調査者が異なると隣接図が接合しない場合が多い。これは造山運動が激しく,地質構造が複雑で,しかも植物がよく繁茂し,露頭の少ない日本では,現象の解釈にくい違いが起こりやすいためである。

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デジタル大辞泉の解説

ちしつ‐ず〔‐ヅ〕【地質図】

ある地域の地質の状態を示す地図。岩石の分布や地質構造などを記号や色分けで示す。

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百科事典マイペディアの解説

地質図【ちしつず】

ある地域の地質の状態を示す地図。地質平面図とも。岩体の種類と区分,地層の走向傾斜褶曲(しゅうきょく),整合・不整合,断層,形成された地質年代,それらを構成する岩石の種類などを示し,地下の立体的な状態を表現する。

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世界大百科事典 第2版の解説

ちしつず【地質図 geological map】

地殻を構成している物質を,岩石や地層のオーダー(単位)でとらえ,種類や形成時代などにしたがって区分し,各単位の分布,相互の関係,変形のようすなどを,地形図の上に表示した図面。三次元的分布をもち,それぞれに固有の構造をもつ単位を平面的に表現する。特別の場合を除いては,表示される単位は,地表面や海底面の土壌表層堆積物などを除いた部分である。区分された各単位の地質系統や岩相が明瞭に識別できるように,色彩,模様,記号を用いて示す。

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大辞林 第三版の解説

ちしつず【地質図】

ある地域を構成している各種の岩石や地層の分布、層序・地質構造などを表示した地図。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

地質図
ちしつず

地殻表層部に存在する地層や岩体を岩相や形成年代で分類して示した分布図。地層の走向・傾斜や断層、褶曲(しゅうきょく)軸など地質構造も、記号であわせ図示される。化石産出地点や鉱床の位置も示されることがある。地質構造や地層の累重関係をわかりやすく図示するために、地質断面図や地質柱状図をつけることが多い。
 一般には、地表をごく薄く覆う土壌、火山灰、崖錐堆積(がいすいたいせき)物、沖積層などは省いて表現される。しかし、これらは農業や土木など人間の生活にとっては重要であるから、これらを中心に表現した表層地質図もある。また、土木や資源探査にとっては多少の地質時代の差よりも岩質差のほうが重要な意味をもつので、年代差を無視して岩質だけで分類した岩質図もつくられる。これも地質図の一種である。
 地質図は、普通、等高線地形図に描かれ彩色される。地質時代や岩質は色と模様で区別して示される。退色に備えて略号を付記することも多い。したがって、地質図には色、記号、模様などの意味を示す凡例(はんれい)をかならずつける。これらには国際的な取り決めや慣例がある。色の例をあげれば、白亜紀層は緑系統、新生代層は黄色系統などとなっており、古い時代ほど濃い色を使う。岩質についても酸性火成岩類は赤系統、石灰岩は青系統などといった決まりもある。論文付図のように単色刷りの場合には地形は省略される。
 なお、地質図はその縮尺によって、表現される地質の内容や精度も異なるから、注意を要する。たとえば、200万分の1日本地質図のような小縮尺の地質図では中央構造線のような大断層も省略されることがある。[岩松 暉]

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