人口密度(読み)ジンコウミツド(その他表記)population density

デジタル大辞泉 「人口密度」の意味・読み・例文・類語

じんこう‐みつど【人口密度】

ある地域単位面積当たりの人口数の割合。一般に1平方キロメートル当たりの人口で表す。

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精選版 日本国語大辞典 「人口密度」の意味・読み・例文・類語

じんこう‐みつど【人口密度】

  1. 〘 名詞 〙 ある地域の単位面積当たりの人口数。ふつう、一平方キロメートルについて何人というように表わす。
    1. [初出の実例]「実際には人口密度(ジンコウミツド)の濃いところもあれば、薄いところもあるからね」(出典:君たちはどう生きるか(1937)〈吉野源三郎〉一)

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改訂新版 世界大百科事典 「人口密度」の意味・わかりやすい解説

人口密度 (じんこうみつど)
population density

ある地域の人口と土地の面積の関係を表す数値。人口を当該人口の居住する土地の面積(単位面積としては通常1km2または1平方マイルが使われる)で割った数値で示すのが一般的である。逆に面積を人口で割る方式もある(人口希薄地域に適している)が,古くはこのほうが一般的であった。どちらの方式にせよ,土地の面積には河川湖沼山岳等の非居住地域も含む。また行政区画を単位として計算される人口密度=普通人口密度に対し,特殊人口密度と呼ばれるものがある。これには,たとえば分母に全国土の面積に代えて農用地面積をとるもの(対農用地密度)がある。日本の対農用地密度は1km2当り2000人を超え,普通人口密度の300人強を大きく上回って,世界有数である。このほか,特殊人口密度としては,人口とこれを支持する経済力との関係を表す経済的人口密度(地域の総所得,生産指数等が経済力指標として用いられる)や住宅数と地積との関係を表す住宅密度等がある。

 人口密度は多くの要因によって規定される。一般には,気候地形地質等の自然的要因と,文化,経済等の社会的要因があげられよう。平地では人口密度が高く,山地ではきわめて低い。平地であっても砂漠では人間の居住が困難であり,人口密度はきわめて低くなる。経済,文化の発展しているところでは人口も多く,人口密度は高くなる。世界のおもな地域についてみると,ヨーロッパアジアが高く,オセアニアは極端に低い。
人口 →人口分布
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知恵蔵 「人口密度」の解説

人口密度

総人口」のページをご覧ください。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「人口密度」の意味・わかりやすい解説

人口密度
じんこうみつど
population density

単位面積あたりの人口数。一般には行政区画を単位として計算した普通人口密度 (統計的人口密度) をいう。生産様式や技術が高度で人口収容力が大きい地域ほど人口密度は高くなる。人口密度は一般に,対象地域内の人口分布が均等であるという仮定に立つが,実際に地形や土地利用などの違いによって人口分布に差があるとき,人口密度という表現では人口分布の差が平均化されてしまう。こうした欠点をなくすため,可住地面積,耕地面積,地理学的に設定された等質地域などをもとにした地形面別人口密度,対耕地人口密度,農業人口密度などで比較する方法もあり,これらは特殊人口密度と呼ばれる。

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百科事典マイペディア 「人口密度」の意味・わかりやすい解説

人口密度【じんこうみつど】

特定地域の人口分布を単位面積(通常1km2または1平方マイル)当り人口数として表したもの。地域のとり方,人口の内容を変えることにより(たとえば農業労働力人口/耕地面積),異なる意義をもつ値もつけられる。1996年の日本の人口密度は337人で,人口500万人以上(1994年中央)を有する国の中では,バングラデシュ(834人),韓国(459人),オランダ(374人)に次ぐ。最も低いのはオーストラリア(2人)である。
→関連項目人口

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「人口密度」の意味・わかりやすい解説

人口密度
じんこうみつど
population density

ある地域に居住する人口の疎密の度合いを示す数値。通常、人口をそれが居住する土地の面積で割り、単位土地面積(1平方キロメートルまたは1平方マイルが使われる)当りの人口で示される。

[一杉哲也]

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