等澍院(読み)トウジュイン

改訂新版 世界大百科事典 「等澍院」の意味・わかりやすい解説

等澍院 (とうじゅいん)

北海道日高支庁様似郡様似町にある天台宗の寺。帰嚮山と号す。1804年(文化1),江戸幕府により蝦夷三官寺の一つとして,民心の安定,アイヌの教化を目的に創建された。檀家のない寺院なので,幕府から年間米100俵のほか扶持米,手当金が支給された。初代住職の秀暁以来12代徳弁まで存続したが,1885年に廃寺,その5年後に護摩堂が修復された。洪水,熊の害,国道改修などにより数度の移転をへて今日に至っている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

106万円の壁

会社員に扶養されるパートら短時間労働者は年収106万円以上になると厚生年金保険料などの負担が生じて手取りが減る。将来の年金額は手厚くなるが、働き控えを招く「壁」とされ、企業の人手不足の要因となる。厚...

106万円の壁の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android