狂言の曲名。脇(わき)狂言・百姓(ひゃくしょう)物。筑紫の奥の百姓が在京領主のもとへ年貢の唐物(からもの)(中国渡来品)を持って上京の途中、これも年貢の柑橘(かんきつ)類を同じ屋形(やかた)へ納めに行く丹波(たんば)の国の百姓(シテ)と道連れになる。屋形の奏者(取次役)は、領主が、遠く隔たった両国の者が同時に年貢を納めたのを喜び、めいめいその品々をいえとの意向だと伝える。2人は、年貢の品目を述べたて、万雑公事(まんぞうくじ)(諸課税)を免除される。ところがさらに、田一反につき一笑いせよとの命である。二反耕作している筑紫の奥の百姓が二笑いすると、丹波の百姓は二笑い目に途中で急にやめてしまう。一反半なのである。さて帰りかけた両人が立ち戻り、奏者も誘って3人いっしょに笑って終曲する。めでたさ本位の脇狂言らしい曲。
[小林 責]
〘 名詞 〙 春の季節がもうすぐそこまで来ていること。《 季語・冬 》 〔俳諧・俳諧四季部類(1780)〕[初出の実例]「盆栽の橙黄なり春隣〈守水老〉」(出典:春夏秋冬‐冬(1903)〈河東碧梧桐・高...