箕裘(読み)キキュウ

デジタル大辞泉 「箕裘」の意味・読み・例文・類語

き‐きゅう〔‐キウ〕【××裘】

父祖の業。また、その業を継ぐこと。「箕裘を継ぐ」
[補説]よい弓職人の子は、父の仕事から柳の枝を曲げてを作ることを学び、よい鍛冶屋かじやの子は、金鉄を溶かして器物を修繕する父の仕事から獣皮をつぎ合わせかわごろもを作ることを学ぶという「礼記」学記の文による。

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精選版 日本国語大辞典 「箕裘」の意味・読み・例文・類語

き‐きゅう‥キウ【箕裘】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「礼記‐学記」の「良冶之子必学裘、良弓之子必学箕」による語。鍛冶工の子は、父のすることを見て、獣皮を継ぎ合わせて裘(かわごろも)を作り、弓工の子は、父にならって、柔らかい柳枝をたわめて箕(み)を作ることを学ぶものだということから転じて ) 父の遺業。また、父の業をつぐこと。
    1. [初出の実例]「我挙秀才日、箕裘欲勤成」(出典菅家文草(900頃)二・博士難)
    2. 「義仲いやしくも弓馬の家に生れて、纔(わづか)に箕裘の塵を継ぐ」(出典:平家物語(13C前)七)

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普及版 字通 「箕裘」の読み・字形・画数・意味

【箕裘】ききゆう(きう)

家業を継ぐ。〔礼記、学記〕良冶の子は必ず、裘(ふいご)を爲(つく)ることを學び、良弓の子は必ず箕(み)を爲ることを學ぶ(木を柔らげて作る)。

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