節祭[祖納](読み)しち[そない]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「節祭[祖納]」の意味・わかりやすい解説

節祭[祖納]
しち[そない]

沖縄県竹富町に属する西表島の祖納と干立(星立)で旧暦 10月前後の己亥(つちのとい)に行なわれる祭り。季節や年の節目にあたり,その年の豊作を感謝し,あわせて翌年の豊作を祈願する神事で,3日間行なわれる。初日が宵祭りにあたるトゥシヌユー(年の夜),2日目の庚子(かのえね)が本祭りのユークイ(世乞い),3日目の辛丑(かのとうし)が止留式で最終日。初日は海岸の小石を家の内外にまいて清め,山でとったシチカッチャー(テリハカニクサ)を柱に結ぶ。2日目は黄色の衣を着け,大きな白い福耳の仮面をかぶり,右手に唐団扇を持ったミルク(弥勒)が集落を行列してめぐり,浜辺に着くと櫂踊り(かいおどり)や棒術,競漕が行なわれる。祖納では,笠をかぶりその上から黒布で全身を覆った 2人のフダチミと呼ばれる役も登場する。国指定重要無形民俗文化財。

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