粘結性(読み)ネンケツセイ

化学辞典 第2版 「粘結性」の解説

粘結性
ネンケツセイ
caking property

石炭を加熱する際に軟化溶融し,石炭の粒子どうしが結合する性質.この性質をもつ石炭を粘結炭,そうでないものを非粘結炭とよぶ.粘結炭はコークスを製造するうえで不可欠であり,強粘結性の歴青炭はとくに重要である.軟化溶融時には,発生したガスにより石炭が膨張し,その度合と粘結性には密接な関係があるので,膨張の状態を測定して粘結性の尺度とする.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の粘結性の言及

【石炭】より

… 石炭の燃料としての価値を直接にあらわす指標は〈発熱量〉であり,石炭化度の高い石炭は発熱量が高い。石炭をコークス製造の原料とする場合は,〈粘結性〉が問題になる。粘結性とは,石炭を加熱していくと温度上昇につれていったん軟化,溶融し,さらに温度が高くなると融着,固化する性質をいい,そのできたものがコークスである。…

※「粘結性」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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