糸瀬村(読み)いとせむら

日本歴史地名大系 「糸瀬村」の解説

糸瀬村
いとせむら

[現在地名]豊玉町糸瀬

仁位にい村の南、内浅海うちあそう北西の糸瀬浦に臨み、西に烏帽子えぼし岳がある。岬に須恵器が採集された遺跡があり、浦内に古墳時代後期の遺跡が五ヵ所あるが、旧態をとどめない。中世は仁位郡のうち。明応二年(一四九三)三月二二日の宗職家書下(仁位郷判物写)に仁位郡内「いとせのゑのきはたけ」とみえ、「かりかさへ」「いたしおや」「さかのまのはたけ」などとともに八郎右衛門に宛行われている。天文一〇年(一五四一)「二位郡東之内」として「いとせのゑの木はたけ」などが築城孫兵衛に安堵されている(同年五月二八日「宗貞泰安堵書下」同判物写)。永禄年間(一五五八―七〇)と推定される頃、藤右衛門抱え分の「いとせ、ことう」はそのほか五ヵ村のものと同然に、少しの用作、薪・炭・松などでも百姓並に奉公している(年未詳一一月一七日「宗晴康書状写」給人百姓判物写)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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