糸鬢(読み)イトビン

デジタル大辞泉の解説

いと‐びん【糸×鬢】

近世、男性の髪形の一。月代(さかやき)を広く左右に剃り下げを細く糸のように残して、髷(まげ)を頭の後方に低く結ったもの。また、それを結った人。中間(ちゅうげん)・侠客などに好まれた。

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大辞林 第三版の解説

いとびん【糸鬢】

元禄(1688~1704)の頃流行した男子の髪形。月代さかやきを左右および後方へ広く剃り下げて、両鬢を細く狭く糸のように残したもの。また、その結い方をした人。役者・小者・俠客などの間に行われた。

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精選版 日本国語大辞典の解説

いと‐びん【糸鬢】

〘名〙 近世、男子の髪形の一種。月代(さかやき)を左右後方まで広くそり下げ、鬢を額の方向に細く糸状に残して結うもの。また、それを結った人。元和、寛永(一六一五‐四四)の頃から行なわれ、初めは中間や小者、のちにはいきな奴(やっこ)、侠客、役者などに好まれた。⇔あつびん
俳諧・伊勢正直集(1662)一「糸ひんにつくりたつるや柳がみ」
[補注]この髪型を好んだ者たちの階層・属性などから、はみ出し者を象徴することもあったと思われる。

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