納幣(読み)のうへい

精選版 日本国語大辞典 「納幣」の意味・読み・例文・類語

のう‐へいナフ‥【納幣】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 神仏幣帛供物を納めること。また、その幣帛や、供物。奉幣
  3. 結婚の結納(ゆいのう)を取り交わすこと。また、その結納。納采(のうさい)
    1. [初出の実例]「結納の事 納幣送申節は、板の物又は縮緬・紅絹・真綿・末広・こんぶ・するめ・干鯛・巻樽、亦は屋内喜多留、小袖代とて金子を送るも御座候」(出典:諸国風俗問状答(19C前)阿波国高河原村風俗問状答)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐成公八年〕

納幣の補助注記

については、「名物六帖‐人事箋」に「納幣 ユイイレ。礼雑記 納幣一束、束五両」とある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の納幣の言及

【婚姻】より

…仲人による場合,両家の親の間で合意ができると新郎側からは請婚書と新郎の生年月日を記した〈四柱〉が,新婦側からは許婚書と日どりを定めた〈択日〉が手渡される。婚礼は新婦の家で行われ,新郎側は〈奠雁〉〈納幣〉(結納)として木像の雁と衣料を納めた箱を送り届け,新郎一行が新婦の家へ向かう(初行)。伝統的な式は大礼床膳の前で主礼の指示によって進められ,正装の新郎に新婦が拝礼を交わし,盃を交換する。…

※「納幣」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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