絡繰る(読み)カラクル

デジタル大辞泉 「絡繰る」の意味・読み・例文・類語

から‐く・る【絡繰る】

[動ラ四]
糸を縦横から引っ張って仕掛けを動かす。そういう仕掛けを工夫する。
「何とく―・った人形ではなきか」〈葉隠・二〉
陰にいて人を動かす。陰であやつる。〈日葡

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「絡繰る」の意味・読み・例文・類語

から‐く・る【絡繰】

  1. 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙
  2. 糸を縦横から引っぱって、つりからげて動かす。また、器具を操作する。あやつる。〔名語記(1275)〕
    1. [初出の実例]「何と能からくった人形ではなきか」(出典:葉隠(1716頃)二)
  3. 工夫する。
    1. [初出の実例]「Machinosus〈略〉caracutte(カラクッテ) ツクリタル コト」(出典:羅葡日辞書(1595))
  4. 陰に居て、工夫、計画し人を動かす。たくらみごとをする。
    1. [初出の実例]「ウチワヲ caracuru(カラクル)〈訳〉人々が同じ意見になるように、そのような嘘をついたり計りごとをめぐらしたりする」(出典:日葡辞書(1603‐04))
    2. 「とかく、いぢわるきたくみを、夫婦からくり侍るうちに」(出典:仮名草子・是楽物語(1655‐58)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android