統語論(読み)とうごろん

精選版 日本国語大辞典「統語論」の解説

とうご‐ろん【統語論】

〘名〙 (syntax の訳語) 文がどのような構造を持つかを研究する言語学の一分野。文はより小さい単位から成り立つが、その各単位間に見られる文法規則を、何らかの構造論的根拠を持って明示することを目的とする。構文論。シンタクス。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典内の統語論の言及

【言語学】より

…このように,単語に関係する研究分野は,従来,〈形態論〉と呼ばれてきた。 次に,単語それ自体に関することを除き,単語から文にいたる過程を研究する分野を従来から〈構文論〉〈統語論〉などと呼んでいる(本事典では〈シンタクス〉の項を参照されたい)。単語がいきなり文をつくりあげるというより,なんらかの中間的なもの(〈〉とか〈節(せつ)〉とか呼ばれるものや,〈文節〉などと呼ばれるもの)を形成し,それが最終的に文を構成するといった状態にあるので,どのような中間的なものがあり,それがどのような範疇(〈名詞句〉とか〈述語〉とかは,このような範疇の存在を主張する術語である)に分属しているかといったことが,この分野の中心的研究対象になる。…

【言語類型論】より

…また意味分野では色彩名称を多数の言語について研究することによって,言語のもつ基本的色彩語は2語から11語の間であり,もしある言語が二つの基本的色彩語をもつならば,それは黒と白であり,また3語ならばそれに赤が付け加わる,というように,2語から11語の進化には一定のルールがあるとの主張もなされている(〈〉[色彩語彙]の項も参照)。こうした中で現在最も著しい進展を見せているのは統語論(シンタクス)の分野であり,語順,格標示,使役文,関係節化といった特徴に関して多くの成果が得られてきている。例えば語順については目的語(O)と動詞(V)がOVという順序をもつ言語では名詞+後置詞,形容詞+名詞,本動詞+助動詞というパターンが見られるのに対して,VO言語では逆に前置詞+名詞,名詞+形容詞,助動詞+本動詞のパターンであることが指摘されている。…

【自然言語処理】より

…(2)形態論 文字から単語が構成される枠組みについての理論であり,日本語のベタ書きテキストから単語を切り出す形態素解析の基礎となる。(3)統語論 単語から文が構成される枠組みについての理論。統語論に基づき,単語間の係り受けなど文の構造の認識などの処理を構文解析という。…

【シンタクス】より

…あるいはさらに広く,文のもつ文法的諸性質に関する研究といってもよい。〈研究〉の意の場合には,訳して構文論,統語論,統辞論ともいう。形態論とともに文法の一部門をなす。…

※「統語論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

緑酒

〘名〙 緑色の酒。よい酒。うまい酒の色としていう。※菅家文草(900頃)五・雨晴対月「緑酒猶催醒後盞、珠簾未レ下暁来鈎」※一高寮歌・嗚呼玉杯に花うけて(1902)〈矢野勘治〉「嗚呼玉杯に花うけて 緑酒...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android