朝日日本歴史人物事典 「綽如」の解説
綽如
生年:観応1/正平5.3.15(1350.4.22)
南北朝時代の真宗の僧。本願寺5世で,越中国(富山県)井波に瑞泉寺を建てたことで有名。京都東山大谷の生まれ。本願寺4世善如の子。諱は時芸。康応1(1389)年継職すると,すぐさま長男の巧如に譲状を記し,北陸へ下向。翌年「勧進状」を認めて,越中国井波に瑞泉寺を建立し,この後しばしば逗留した。この建立は,綽如の博識が朝廷に高く評価され,勅定によりなされたとも伝える。また,「勧進状」の筆者「尭雲」は綽如ではないという説もみられる。<著作>『勧進状』<参考文献>『賢心物語』『本願寺史』
(草野顕之)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報