総曲輪(読み)そうぐるわ

精選版 日本国語大辞典 「総曲輪」の意味・読み・例文・類語

そう‐ぐるわ【総曲輪】

  1. 〘 名詞 〙 城門内の総称。そうがまえ。
    1. [初出の実例]「諸士安堵の為、惣廓(ソウクルワ)を仰せつけらるべしと被思召なり」(出典随筆・窓のすさみ(1724)追加)

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日本歴史地名大系 「総曲輪」の解説

総曲輪
そうがわ

[現在地名]富山市総曲輪一―四丁目・丸の内まるのうち一―三丁目・本丸ほんまる桜木町さくらぎちよう大手町おおてまち平吹町ひらきまち旅篭町はたごまち一番町いちばんまち西町にしちよう

富山城内三の丸およびその外堀付近をいう。近世には惣曲輪と記されることが多く、惣ヶ輪・惣輪とも記された。富山藩の諸施設および藩士の屋敷が立並んだ。天保一二年(一八四一)の富山町方旧事調理には、周辺町の記述に通称扱いでみえる。寛文六年(一六六六)の御調理富山絵図、万治年間富山旧市街図によると、本丸・二の丸・西の丸を取囲む形で上級の武家屋敷などが立並び、その外側を外堀が囲む。安政元年(一八五四)の富山城下絵図(県立図書館蔵)には外堀の南側に接して町役所・郡役所が記され、その間の小路(神田横町)を南に向かうと太田口おおたぐち町に至る。

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