総門(読み)ソウモン

デジタル大辞泉 「総門」の意味・読み・例文・類語

そう‐もん【総門/×惣門】

外構え大門。また、城などの外郭正門
禅宗寺院の表門

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精選版 日本国語大辞典 「総門」の意味・読み・例文・類語

そう‐もん【総門・惣門】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 外構えの大門。総構えの第一の正門。邸宅の外郭にある最も大がかりな正門。大門。
    1. [初出の実例]「朝夷名三郎義秀敗総門、乱入南庭」(出典吾妻鏡‐建保元年(1213)五月二日)
    2. 「山のきはに惣門のあるうちに入りぬ」(出典:徒然草(1331頃)四四)
  3. 禅寺の表門。
    1. [初出の実例]「天龍入寺。法衣自摠門着旨有命」(出典:蔭凉軒日録‐永享七年(1435)一〇月二六日)
  4. 特に、江戸の遊里、根津遊郭の入口の門をさしていう。手取橋のほとりにあり、朱塗りであったという。
    1. [初出の実例]「惣門の内ではのきく杢のかみ」(出典:雑俳・柳多留‐五(1770))

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百科事典マイペディア 「総門」の意味・わかりやすい解説

総門【そうもん】

大門(だいもん)

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世界大百科事典(旧版)内の総門の言及

【山門(三門)】より

…仏殿の前に立ち,本来はこの両脇から回廊が出て,仏殿または法堂(はつとう)の側面に取りついた。古代伽藍の中門に相当し,南大門にあたるものは総門と呼び小規模なものとする。山門は正面5間の重層門が本格で,側面を3間とした大規模なものもある。…

【門】より


【日本】
 神社の鳥居や,住宅の簡単な門を除いた大部分の門は,中国伝来の形式であると考えられる。門は形式によって名づけられるほか,寺院の南大門,中門,総門,三門(山門)など場所による名称,仁王(におう)門,随身(ずいじん)門など安置された像による名称があり,そのほか建礼門,桜田門など固有名詞をつけられたものなどがある。木造建築であるから,正面の柱間(はしらま)の数と,そこに開かれる戸口の数とによって,その規模が表され,五間三戸(ごけんさんこ),三間一戸,一間一戸というふうに呼ばれる。…

※「総門」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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