総需要政策(読み)そうじゅようせいさく(その他表記)aggregate demand policy

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「総需要政策」の意味・わかりやすい解説

総需要政策
そうじゅようせいさく
aggregate demand policy

総需要管理政策または有効需要調整政策ともいう。一般的には,経済の適度な成長を維持しつつ,物価の安定を確保するため,財政および金融の諸手段を用いて総需要を適切にコントロールしようとする政策をさす (この総需要政策に理論的基礎を与えたのは,いうまでもなく J.M.ケインズ有効需要原理である) 。具体的には金融政策および財政政策によって有効需要を潜在的産出量の水準に調整しようとするもので,たとえば不況対策としては,金融政策は公定歩合の引下げ,支払準備率の引下げ,公開市場操作による買いオペレーションなどによって民間投資の拡大をはかる一方,財政政策は所得減税によって民間消費をふやし,企業減税によって民間投資を刺激し,また政府消費および政府投資を拡大させる。ケインズ的な総需要政策は最初は不況対策として出発したが,その後完全雇用の維持のためばかりでなく,物価の安定および国際収支均衡のためにも利用されるようになり,さまざまな経済変動をならす安定化政策として一般化されるようになった。

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