縁の綱(読み)エンノツナ

デジタル大辞泉 「縁の綱」の意味・読み・例文・類語

えん‐の‐つな【縁の綱】

寺の開帳のとき、本尊を安置してある内陣から本堂前供養塔まで張る白木綿の綱。これに手を触れれば、本尊に触れたと同じ功徳くどくがあるという。
葬式のとき、棺の前や後ろにつける白布の綱。善の綱。

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精選版 日本国語大辞典 「縁の綱」の意味・読み・例文・類語

えん【縁】 の 綱(つな)

  1. 寺の開帳や、供養などのときに、内陣から堂前の供養塔に張った白木綿の綱。参詣者がこれに手を触れると、本尊に触れたのと同じ功徳があるという。
  2. 葬式のときに、棺の前か後につける白布の綱。おもに関東以北でいう。善の綱。縁の糸。
    1. [初出の実例]「女は棺前に先立候て、縁の綱と申木綿を引はへ」(出典:諸国風俗問状答(19C前)陸奥国白川領風俗問状答)

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