縫切り網(読み)ぬいきりあみ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「縫切り網」の意味・わかりやすい解説

縫切り網
ぬいきりあみ

巻網類に属する網漁具一種。網は箕(み)形の身網部と両袖(そで)の荒手部からなる。このうち、身網部は魚捕部と胴(脇(わき))の2部分からなる。魚捕部は網のもっとも奥に位置し、大部分が綟子(もじ)網でつくられている。日没と同時に漁場へ向かい、魚群探知機で発見した魚群を灯船が集魚する。引き船と灯船はそれぞれ網船を曳航(えいこう)して灯船を中心にして取り巻く。灯船は徐々に櫓漕(ろそう)で魚捕部へ移動し、2艘(そう)の網船が揚網する。投網(とうもう)から漁獲完了まで30分を要する。この網は八手(やつで)網から発達したもので、主としてイワシを対象として操業され、かつては長崎県下だけでも140統余が操業していたが、現在では巾着(きんちゃく)網に転換してほとんど残っていない。

[笹川康雄・三浦汀介]

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