精選版 日本国語大辞典 「罔両」の意味・読み・例文・類語 もう‐りょうマウリャウ【罔両】 [ 1 ] 〘 名詞 〙① 陰影のふちに生じる薄い影。ぼんやりした影。[初出の実例]「日既に山の端にかかれば、夜座静に月を待ては影を伴ひ、燈を取ては罔両に是非をこらす」(出典:俳諧・幻住菴記(1690頃))[その他の文献]〔荘子‐斉物論〕② ⇒もうりょう(魍魎)[ 2 ] 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙 よりどころがないさま。たよりないさま。[初出の実例]「南帝の御廟を拝しけるに、納言宰相の名をだに見る影もなき叢に埋めば、往事罔両とし幻にむかへてただ恐れかなしめるなり」(出典:俳諧・暁台句集(1809)春)[その他の文献]〔楚辞‐七諫・哀命〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通 「罔両」の読み・字形・画数・意味 【罔両】もうりよう(まうりやう) うっすらとしたかげ。妖怪。〔左伝、宣三年〕鼎を鑄て物を象(かたど)り、~民をして姦を知らしむ。故に民、川澤山林に入るも、不(ふじやく)(怪物)にはず、魅(ちみ)罔兩も能く之れにふ(な)く、用(もつ)て能く上下に恊(かな)ひ、以て天の休(福)を承(う)く。字通「罔」の項目を見る。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報