斉物論(読み)せいぶつろん(その他表記)Qí wù lùn

改訂新版 世界大百科事典 「斉物論」の意味・わかりやすい解説

斉物論 (せいぶつろん)
Qí wù lùn

中国古代の哲学書《荘子》の篇名。また荘子の哲学の中核をなす論。現実世界の根源にあってそれを支えている〈道〉の絶対性のもとでは,現実世界における万物の多様性や価値観の相違などのあらゆる差別相が止揚されて意味をもたなくなること,したがって道の在り方に目覚め道と一体となることによって,個が個としての価値を完全に回復し,何ものにもとらわれない境地に到達できるという論。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「斉物論」の意味・わかりやすい解説

斉物論
せいぶつろん
Qi-wu-lun

中国の古典『荘子』の第2編。この編名については,諸子のさまざまな論を帰一させるという意,物を一源に基づかせるという意などと解する説がある。人間の認識は虚妄,相対的であるから,否定的思弁によって,無の境地にいたって絶対的,一元的認識があることを説いている。古代では,最も精緻な論であった。荘周の原作であろうと推定されている。

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